蓄電池を設置したら電気代はどうなる?シミュレーションしてみた。

蓄電池を設置したら電気代はどうなる?シミュレーションしてみた。
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こんにちは、ファイナンシャルプランナーを目指しているゆうです。

「蓄電池って結局おトクなの」
「蓄電池設置してどのくらい電気代変わるの?」

お悩みのあなたに見てほしい。

我が家では2018年6月に蓄電池を設置することとなった。
今回は蓄電池を設置した場合、どのくらい電気代が節約になるのかを、シミュレーションしてみた。

 

以前、蓄電池の仕組みについて話した。
先にこちらを見ていたほうが、今回のシミュレーションの理解がしやすいだろう。
詳しくはこちら。

 

 

現在の電力プランの確認

現在は太陽光設置で夜間電力が割安なプランを選んでいる。
20180507蓄電池1日中の料金が高く、夜間が安いタイプだ。
オール電化向けのプランとなっている。

太陽光発電と蓄電池の役割

現在は太陽光発電のみ設置している。
そのため、日中の電力は太陽光発電で発電した電力を優先的に使用する。
足りなければ電力を買い、余った分は売っている。

電力を売る(売電)ことで¥8,000/月ほどの収入となっている。

我が家の太陽光発電の設置は2010年9月で売電価格は48円/kwである。
2020年8月までの10年間は、48円/kwの売電価格は維持される(10年固定)。

その後の売電価格は未定であるが、ハウスメーカーさん曰く、「11円」ほどではないだろうかとのこと。

つまり、10年固定終了後の売電価格は48→11円/kwまで値下がりする。
そうなると、太陽光による売電額は、¥8,000→¥2,000ほどに下落することが予想される

【追記2020.3】
10年固定終了後の売電価格が決定した。なんと7円(泣)。
当時の予想11円よりも大幅に下がった。売電額もだいぶ下がることが想定される。
【追記ここまで】

ここで蓄電池の登場だ(笑)。この10年固定終了前と後で蓄電池の役割が異なるのだ。

蓄電池の役割

蓄電池は電気をためておけるのだが、どの時間帯の電力をためるのかが10年固定終了前で異なるのだ。

 

 

<1、10年固定終了前の蓄電池の役割>

夜間電力をためて、日中に使う。
日中の発電した電力は売電にまわす。
売電価格が高い(48円/kw)ため、日中に発電した分は蓄電するよりも売電した方がお得なため。

 

 

 

<2、10年固定終了後の蓄電池の役割>

日中の発電した分をためて、リビングタイム等に利用
売電価格が安い(予想11円/kw)ため、日中に発電した分は売るよりもためた方がお得なため。
蓄電池6固定終了後流れ

 

よって、シミュレーションの仕方も<1、10年固定終了前>と<2、10年固定終了後>で異なってくるのだ。

シミュレーションの方法

<2016年度の電気料金、売電額を基準とする>

2016年度1年間分の電気料金を元に、蓄電池を設置した場合の電気代を試算し比較する。

直近の2017年度1年間分のデータもあるのだが、2016年12月から産休に入っているため、在宅の時間が増え、通常よりも電気料金が高くなっている。

よって、その影響を除くためその前年、2016年度のデータを使用することにした。


実際に支払う額は「電気料金から売電額を差し引いた額」だ。

この額のことを差引電気料金と呼ぶことにする。

「差引電気料金=電気料金-売電額」ね。
そして、これが2016年度の差引電気料金となっている。
2016年の月平均の電気料金は¥8,742、売電額は¥8,268のため、差引電気料金は収益は¥474となっていた。

つまり、現状は月に¥474支払うことで電気代をまかなっていることになる。この2016年度を基に各区分についてシミュレーションする。

 

区分を分ける

区分は大きく2つある。

A 、現状維持
B、蓄電池設置

1、10年固定終了前(~2020年8月)
2、10年固定終了後(2020年9月)

上記、2×2の4つの区分に分けてシミュレーションする

シミュレーションの結果

シミュレーションは、
・電気料金についてのシミュレーション
・売電額についてのシミュレーション
・差引電気料金についてのシミュレーション
の3つだ。

 

・電気料金についてのシミュレーション

まずは電気料金についてのシミュレーションをしてみる。

 

 

 

ここで、我が家の平成30年4月分の電気料金の明細書を見てみたい。
デイ40kWh、
リビング228kWh、
ナイト443kWhとなっている。

蓄電池ではデイ・リビングの電力が、ナイトタイムの安い電力料金でまかなえる。そうすると、電気料金は3分の2まで下がる<のだ。

蓄電池8メリット

電気料金が3分の2の67%となる。きりよく70%としておこう。

 

 

 

蓄電池設置後(B-1)は電気料金は70%となり、更に10年固定終了後(B-2)は40%となることが予想される。

これだけ見るとかなりの節電効果に見える。しかし、これだけで安心してはいけない。売電額も変わってくるからだ。

 

 

 

 

・売電額についてのシミュレーション

 

続いて売電額のシミュレーションだ。

売電額は何もしなくとも10年固定終了後は大幅に下落することが分かっている。

見ての通り、現状維持のままでも売電額は23%に下落している(A-2)。

蓄電池設置後(B-2)は発電した電力を売電より蓄電に優先してまわすため、シミュレーション上は0だ。

実際は蓄電池にも容量があるので、電力をためる上限の量がある。それを超える分は致し方なく売ることになる。今回のシミュレーションではこの影響を無視する。

 

 

・差引電気料金についてのシミュレーション

 

さあ、今回の肝はここなのだ。結局差し引いたら支払いはいくらになるのか。ここが一番のポイントだ。



御覧の通り、現状維持のままでは差引電気料金は¥474(A-1)→¥6,847(A-2)と、大幅に増加する。
支払額が増えるってことね

また、蓄電池設置後は10年固定終了前は¥2,107の利益が出る(B-1)。
しかし、10年固定終了後は¥3,562と支出額は増える(B-2)。

10年固定終了の影響力は大きい。

10年固定終了後のA-2(現状維持)とB-2(蓄電池設置)で比較してみよう。

 

A-2では¥6,847、B-2では¥3,562の支払いとなる。
どちらにせよ10年固定が終了後は支出額は増える。
差額は¥3,285となる。

これは月額のため、年額に換算すると¥39,422となった。
約4万円ほど毎年差額が出てくる計算となる。
この差額4万円が蓄電池設置でお得になった額ということだ。

即ち、蓄電池を設置すると差引電気料金が約半分(A-2: ¥6,847→B-2: ¥3,562)になるのだ。

 

差引電気料金をグラフにしてみよう

将来的に渡って、この結果が続いた場合の差引電気料金をグラフにしてみよう

数値だけではどうも分かりにくい。

おお、グラフにすると一目瞭然!

差引電気料金が将来的には約半額となるため、支出額が大幅に減となる。

 

それでは累計するとどのくらいになるのか。これもグラフにしてみよう。

おおおー、素晴らしいグラフ、自画自賛だ(笑)。
累計してみると差がよく分かる。

蓄電池設置により10年後の2028年度には差額が¥405,399となるのだ。

当たり前なのだが、使えば使うほど差が開く。
やればやるほどディスクシステム(笑)。
あー、分かるかなあ。

 

 

蓄電池設置はお得なのか。

ではトータルして考えてみよう。

とどのつまり、蓄電池設置はお得なのか。
先ほど10年経てば¥405,399の差が出る=お得になるってことが分かった。

 

しかしだ、蓄電池の設置の費用はというと・・・諸費用全て込みで¥2,354,400。である。
ぬおお、でかい。でかすぎる。

ちなみに、30年後の差額=お得になる額も出してみた。
30年後では差額は¥1,193,839円。それだけお得になるのだ。

差引電気料金だけで考えると、30年経ってようやく設置費用の半額がペイできる計算だ。

なので、単純に浮いた金額で元を取ろうなんて考えてはいけない。
電気料金の削減額以上に付加価値があるかと考えられるかどうかだ。

 

私は思ったんだ。これって、車を新車に買い替えるのと似ていないかと。

新車の方が燃費もよく壊れにくいため、ランニングコストは低い。
燃費も良くなるのでガソリン代は以前ほどかからなくなる。
しかし、誰も、浮いたガソリン代で新車代までまかなおうなんて考えていないだろう。

 

ガソリン代以外に新車に変えるメリットは何だ?
運転のしやすさ、乗り心地、安全性、快適性。
それにこれが一番大きいと思うのだが、新しいものってワクワクしない?
テンション上がるよね。嬉しいよね。

そういったワクワクドキドキもぜーんぶひっくるめて新車に替えようって思うんだよね。

蓄電池設置も新車を買うのと同じようなことが言えると思うのだ。

蓄電池も単に電気料金を安く済ませようっていう理由で、設置を決めたわけではない。
購入に見合うだけの付加価値を期待したからだ。

 

蓄電池の最大の付加価値とは

一番の理由は安心感だろう。

文字通り、蓄電池は電気をためる。
地震大国の日本ではいつ何時、被災するか分からない。
2018年6月18日の関西での地震はすぐに復旧したが、まだ本震が来るとも言われているしまだ予断は許さない状況だ。

停電になれば家で生活はできなくなる。

しかし、蓄電池があればどうだろう。
蓄電池は停電にも対応してくれる設定になっているのだ。

具体的には停電を認識し、メインの部屋以外の電力供給をストップし、電力供給を最低限のラインまで少なくするエコモードになるのだ。

 

 

もちろん晴れてさえいれば、発電&蓄電も可能だ。

停電しても我が家で生活を続けることができるのだ。
いつも通りの生活とまではいかないだろうけど、避難生活に比べれば相当快適に過ごせるのではないだろうか。

 

うちは子供が3人いる。
一番下はまだ5カ月だ。
避難生活は親も子もかなりのストレスになるだろう。

蓄電池によってもたらされる最大のメリットは、災害時にも電気が使えるという安心感だ。

 

普段の生活の中にも付加価値が

他にも普段の生活においても、付加価値がある。

 

まずは電気のコスト意識が生まれること。

現在は太陽光発電による、発電量だけがリアルタイムでモニターで確認することができる。
蓄電池の設置では、発電量と使用量、さらに蓄電量がリアルタイムで確認できる。
つまり、今現在どのくらい電気を使っているのかが一目瞭然なのだ。

 

テレビを消したらこのくらい、電灯の付けっぱなしでこのくらいとリアルに使用量が分かるのだ。
数値として見えれば、どうにか減らそうとも思うだろう。
今までは見えなかったリアルタイムの電気量が見える。

それだけで、節電効果が家族みんなに生まれるだろう。

テレビも主電源から消すようになり、付けっぱなしの照明もなくなるだろう。…犯人は私のことが多いのだが(泣)。

 

そして、時間に縛られずに電気を使うことができること。
先程は節電イコール電気を使わなくなることだったが、これはその反対だ。

今までは日中のデイタイムの電気代は高いので、できるだけ電気代が安い時間を選んで洗濯機を回したり、家事をしたりとけっこう時間に縛られていたのだ。

雨の日なんかは特にほとんど発電しないので、デイタイムに電気を使用すること自体がなんていうか、罪の意識っていうほど重くはないが、ちょっと控えておかないとって思うようになっていたんだ。

時間に縛られるって、地味にストレスなんだよね。

特に今は育休中で家にいることが多い。昼間の電気はほぼ一人で使っているのだ。
夏になればエアコンの使用量も増えるだろう。

なので、「デイタイムで電気代高いから電気使うの控えよう」といった時間による縛りから解放されるのだ。かといって、じゃんじゃん使っていては電気料金が高くなる要因になるので、そこは気を付けないといけないところだ。

 

まとめ

我が家では蓄電池を設置することにした。

蓄電池を設置するのに積極的だったのは夫だ。モニターを見てみたいらしい(笑)。
つまりワクワク感だよね。高揚感っていうか。これもまた、悪くないと考える。

しかし、今年中に新車に買い替える予定もあるので、いわば新車を2台買うような感覚である(笑)。
懐は非常に痛い。しかも育休中であるし(泣)。

200万超えの大金をはたくのは痛すぎるが、蓄電池も一種の投資とみなそう

最近はどこそこで地震が発生していて他人事ではない。リスク対策になるだろう。
また、1年後くらいモニタリングして節電の効果も書いてみようと思う。

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