貧乏がなんだ!自分で断ち切れ!仕送りなしで進学した話。奨学金・授業料免除・寮生活のトリプルコンボだドン!

貧乏がなんだ!自分で断ち切れ!仕送りなしで進学した話。奨学金・授業料免除・寮生活のトリプルコンボだドン!
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こんにちは、ファイナンシャルプランナーのゆうです。

親ガチャに外れた。もう就職するしかないと諦めている学生さん。
うちはとても進学なんかさせられないと思っている親御さん。

少し私の話を聞いて欲しい。

親ガチャ。私はあると思っている。
経済的な側面で言えば、うちは親ガチャに外れた。

けれど、進学して医療系資格を取得しそれなりの暮らしをしている。
結婚し子ども3人。九州の田舎の一軒家。
今ではもうアラフォーの主婦だ。少なくとも貧乏ではない。

仕送りなしで進学した話をお送りする。
国立大学。奨学金・授業料免除・寮生活のトリプルコンボでクリアできたんだよ!

大学に行く方法

両親の離婚。貧乏に気づかぬ高校生。

高校1年の夏だった。両親が離婚した。
父は東証一部上場の企業に勤めていた。
母は自営業で洋裁をしていた。

私と兄(2個上)は母についていった。
自宅もそのまま3人で住む形。父が出ていった。

父は私と兄の養育費を高校までしか払ってくれなかった。
相当おカネの苦労があったと思うが、当時貧乏だったという認識はなかった

高校生活ってみんな制服で持ち物も制限されているから、格差が可視化されなかったからだと思う。
今みたいに情報が入らなかったから。まだポケベルすら流行る前の話。

高校は進学校。
大学を目指すことが当たり前の空気。
私も例にもれず、国立大を志願していた

ふとした時に当時のことを母に聞くと「おカネを下ろしに銀行に行って、残高がなくてそのまま帰ったこともある。」って言っていた。

それなりの貧乏である(笑)
が、「母には大学に行ける」と応援され、行けるもんなんだーって思っていた。
ちなみに2個上の兄も大学進学したので、私が進学する頃は相当きつかったと思われる

 

進学のための条件

地方在住のため、自宅から通える大学はない。
必然的に一人暮らしとなる。
狙うは九州管内の国立大学一択

 

加えて
・①奨学金
・②授業料免除
・③寮生活

が必須であった。

そして、この条件を満たすために受験前から動いたのだ。

結果。
周りが私立大学をで滑り止めで受ける中、国立一本で受験
どうせ私立は受かったところで経済的に行けないし。
受験の前に入寮手続きと奨学金の予約を確保

推薦では受からず前期で無事合格
大学の寮で4年間過ごす。
在学中に第二種の奨学金も確保。合計約9万円で生活費をまかなう。

授業料は一回だけ半額免除となったが、後の7回は全額免除でクリア
って感じなので、親からはほとんど仕送りをもらわず。
それで今は資格を取得し働いている。

 

 

①奨学金 私には救世主

日本学生支援機構(旧:日本育英会)の奨学金。
高校の時から予約できるのは知ってる?

奨学金は進学前進学後に申し込むことができる。
進学前に予約するのを予約採用という。
確実に奨学金をもらうために狙うのは予約採用だ。

高校の時に予約採用をゲットせよ

詳しくはこちらから。「予約採用について:日本学生支援機構

奨学金は申し込めば必ずもらえるっていうものではない。
審査があるため、落とされればもらうことができない。そうなると死活問題だ。

奨学金の予約採用ゲットをまずは目指した
先に予約しておくことで大学受験に専念することができる。

あまり記憶はないのだが、高校で5-6人での集団面接であった。
それと家庭環境(収入、ひとり親、子どもの数)などを考慮して決定される。

無事にゲットすることができた。
・第一種 月額46,000円の4年間だ。
なお、第一種は無利子である。

入学後に第二種をゲットせよ

第一種の46,000円だけでは心もとない。
入学後に第二種(利息アリ)に申し込むことにした。

第一種と第二種は併用することが可能だ。
詳しくはこちらから「貸与奨学金:日本学生支援機構

第一種だけ借りる。
第二種だけ借りる。
第一種と第二種を併用する。
いろんなパターンで借りることができる。

ここもなんとかゲットできた。

・第一種を1997年4月~2001年3月までの48カ月 月額46,000円
・第二種を1997年7月~2001年3月までの45カ月 月額46,000円
合計月額92,000円だ。
これがないと大学に行けなかった。ほんとありがたかった。

月額92,000円。
バイトもしたから+30,000円くらいあったかな。1~3年生までは。
これが私の生活費全般だった。

 

奨学金は「未来から過去への投資」

奨学金は借金である。
第一種 2,208,000円、第二種 2,070,000円
合計 4,278,000円!!

高いよね。
けれど、私は奨学金がないと進学できなかった
第一種は無利子で金利0%。
第二種は有利子で金利2%。

他に誰がこんなに安くで貸してくれる??

私は奨学金には感謝している。
奨学金は未来から過去への投資だ。

 

②授業料免除 免除額は300万円越え

大学の授業料。これがバカにならない金額。
国立大学で年間535,800円だ。た、高い。

国立大学の授業料は文部科学省令によって定められており、平成17年より年間535,800円が標準額と決まっています。標準額の120%までの範囲で大学に決定権があるため、実際にかかる授業料は大学によって異なりますが、ここではわかりやすいように標準額で計算します。

授業料は毎年納付をおこなうため、4年間で2,143,200円が必要です。初年度は入学料として282,000円がかかります。

入学金と授業料とあわせた4年間の学費の合計は2,425,200円です。

出典:国立大学の4年間の学費はいくら?3つの奨学金制度や学費免除制度も紹介(MONEY JOURNAL)

大学の授業料を払わないで済む制度がある。
それが授業料免除だ。
大学の授業料は前期後期と2回に分けて払わなければならない。
前期 267,900円
後期 267,900円 となる。

授業料免除はその都度申し込まないといけない。4年制大学なら合計8回だね。

もちろん、条件はある。
経済的困窮かつ、学業成績優秀であることだ。

つまり、大学に合格したから終わりではなく、そこからがスタートだ。
4年間成績優秀でありつづけないといけない。浪人なんてもっての他だ

同じような境遇の友人たちに勝たないといけない。

授業料免除に申し込んだ結果・・・
7回 全額免除 (267,900円×7回免除)
1回 半額免除 (267,900円×2分の1×1回免除)

となった。

授業料は一回だけ半額免除となった。学業不振だったのだろう。
が、後の7回は全額免除でクリア。

って感じなので、親からはほとんど仕送りをもらわずに済んだ。
唯一、授業料半免の時だけ10万円もらっただけ。

合計すると3,009,250円もの免除になる。
侮れない授業料免除だった。

 

③寮生活 破格の安さ

志願した国立大学には寮が併設されていた。

月額10,000円で住居費、光熱費までまかなえる。
破格の値段だった。食事は自分で準備が必要。

1人部屋で収納なしの6畳。
ベッド、机、棚は備え付け。
お風呂、トイレ、台所、洗面所は共同。

男子と女子で棟が分かれている。
女子棟は16部屋×5階の80名くらい。

入寮の申込は受験前であった。
受験にばっかり気を取られていると気づくことができない。
母は目ざとく見つけてくれた。願書を出す段階でもう調べておかないといけない。

ここでも入寮基準があったとは思う。
が、ひとり親で自営業だったので入ることができたのだ。

アパートを借りて一人暮らしをする余裕なんて到底なかった。

 

奨学金&授業料免除&寮生活。
トリプルコンボを達成させて、大学を卒業することができた。

 

貧乏が可視化される大学時代

大学時代。高校と比べて自由だ。
何を着ていってもいい、持ち物も自由。

良くも悪くも大学は自由だった。

高校時代とは全く異なり、格差がものの見事に丸見えとなった。
・夏休みに帰省したときの高校の同級生。
・同じ学部の実家通いの同級生。
華やかだった。ものすごーくうらやましかった。

みじめな思いもたくさんした。
一人暮らしでアパートに住んでいる友達がうらやましくて仕方なかった。
寮のイベントが煩わしかったり、先輩後輩が面倒臭かったり。

友達がもっていたMDプレイヤーがうらやましくてしょうがなかった。
まだ、自分はカセットテープのハイポジの時代に(笑)。90年代後半だよー。

大学1年の夏はみんな車の免許を取るんだよね。
でも、自分は取れなかった。だってお金ないんだもん(笑)。
バイトしてお金貯めて、取ったのは大学3年の夏だった。
「えらいねー」と褒められても、裕福な家庭の友達の方がうらやましかった
私には選択肢がなかった。

車を買ってもらっている友達を横目に、原付ですごした大学時代。
お金がなくて、できないことが多くてたくさんあって。
周りと比べて泣いたりもした。

でも、今にして思えばいい経験だったと思えるんだ。
当時はそれなりにきつかった。

乗り越えられたのは、寮で出会った友達の存在が大きかった。
家庭環境が似ていたからだ。みんなとりあえず貧乏(笑)。

ここで救われていた。私だけじゃないって。
いまでも一生の付き合いだし。学部も超えて友達の輪もできた。

無事に大学卒業。
就職してアパート借りたとき。
自分だけのキッチンがほんと嬉しくて嬉しくて
一口しかなかったんだけど、自分だけが使える喜び。
就職して車も買って、冷蔵庫も買って(笑)。
少しずつステップアップしていく喜び、分かるかな。
ドラクエのレベルアップの曲がぴったりだ。

 

情報を勝ち取れ

おカネをかけずに大学に行く。
そのためには情報を知っておく必要がある。
私の場合は、母が調べてくれた。ほんとにありがたかった。

高校時代、なにも知らなかった。
今は情報を得るためのツールが充実している。
ネット環境が整っている。

調べるのだ。情報戦だ。
できるだけ、私もFPとして役にたちたい。

 

日本FP協会「FPが教える!親子で学ぶ進学にかかるお金と奨学金の話

奨学金に関する知識が良く分かる。

この小冊子は高校生・大学生・保護者・学校関係者の方を対象に、奨学金も含めた進学にかかる資金計画や奨学金の返還の仕方など奨学金に関する基礎知識を学び、将来のライフプランに役立つ内容となっています。なお、学校へは無償提供しています。

PDFにて閲覧可能。印刷は不可のよう。
学校でも入手可能な様子。

日本FP協会「大学進学等教育費用の準備方法

「子どもを大学まで行かせてあげたい」「お金がなくても子どもを進学させられるだろうか?」「奨学金を借りてまで進学させたほうがいいのか」
 文部科学省が実施した「平成27年度学校基本調査」※によると、高校卒業後、約8割の学生が大学や専門学校へ進学しています。しかし、大学や専門学校への進学から卒業までには数百万円の教育費がかかります。子どもが希望するのであれば、無理をしてでも進学させてあげたいと思うのが親心。そこで、今回は様々な教育費の準備方法や、負担が軽い進学方法をお伝えします

なかでも「教育費の負担が少ない進学方法」が参考になる。
・夜学(第二部)の利用 学費は昼間の半分。
私の兄も夜学で大卒となったんだよ。
・公務員になって給料をもらいながら大学に通う(防衛大学校、防衛医科大学校、海上保安大学校、気象大学校)

 

日本学生支援機構「給付奨学金(返済不要)

経済的理由で大学・専門学校への進学をあきらめないよう、2020年4月から新制度がスタートしている。
給付奨学金は「給付型」のため、返済する必要がない。つまり、お金がもらえるのだ。

スケジュールや金額など詳しいリーフレットを見ることができる。

貸与型より条件は厳しい。
・世帯収入や資産の要件を満たしていること
住民税非課税世帯及びそれに準ずる世帯。
・学ぶ意欲がある学生であること。

該当するなら是非申し込んでみたい。

 

日本学生支援機構「企業による奨学金返還支援(代理返還)制度

奨学金の返済を就職した企業が肩代わりしてくれる制度
奨学金は利用する期間より、返済する期間の方がながく負担は大きい。
奨学金返済を支援してくれる会社名も分かるよ。

 

都道府県の奨学金制度

「〇〇県 奨学金」で検索してみよう。
県からの奨学金情報を見つけることができる。
例えば「熊本県 奨学金」で熊本県教育委員会のHPを見つけた。
熊本県育英資金

熊本県は、向学心に富む学生又は生徒で、経済的理由により修学困難な人に対し、学資を貸与して教育の機会均等を図り、将来社会に貢献し得る人材を育成することを目的として、奨学金制度を設けています。

国公立大学で25,000円。
私立で35,000円。
高校でも修学貸与があるね。

自分で検索するスキルを身に着けよう。
他にも「企業 奨学金」もいい情報出てくるよ。

 

最後に

ひもじい気持ちが分かるだけに、いま、経済的に困っている人は応援してあげたいんだ。
大学時代の4年間なんてあっという間だよ。
期限があるから頑張れたんだ。

学生時代の貧乏は耐えられる。

そういう方法を教えてくれた母にも感謝。
シングルなのに兄も私も大学に行かせてくれて、ほんとすごいと思う。
当時、年収300万円くらいだったんじゃないかな。

 

だから、できる。きっとできる。
今は、大学時代にうらやましかった友達に引けを取らない生活ができている。

できる方法を探そう。
情報はある。見つけていないだけ。
ささやかながら、貧乏でも大学に行けた1例を紹介した。

医療職として働きながらもFPとなった自分。
何とかして救ってあげれたらと思っている。

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